インターネットなしで繋がるSNS「BitChat」とは?イランで急増する理由と仕組みを解説
インターネットが遮断されたイランで、ネット不要のメッセージアプリ「BitChat」の利用が急増しています。Bluetoothだけで通信できるこのアプリ、実際に使ってみて感じた可能性と、日本での活用シーンについてお話しします。
インターネットが遮断されたイランで、ネット不要のメッセージアプリ「BitChat」の利用が急増しています。Bluetoothだけで通信できるこのアプリ、実際に使ってみて感じた可能性と、日本での活用シーンについてお話しします。
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イランで何が起きているのか
最近のニュースで、イランで「BitChat」というSNSの利用が急増しているという記事を見かけました。
イランでは現在、通貨の暴落とそれに伴うハイパーインフレによって生活が非常に苦しくなっています。
ハイパーインフレというのは、簡単に言えば日本の最近の物価高のハイパーバージョン。
以前は100円で買えたものが150円になる、つまりお金の価値そのものが下がっている状態です。
そうした生活苦や以前からの体制への不満から、反政府デモが続いています。
そして政府側はかなり強気な姿勢で抑え込みを図っていて、現在はインターネットまで遮断されている状態なんですね。
ネットに繋がらないので、SNSもメールもショートメッセージも使えない。
そんな状況の中で注目されているのが、BitChatというアプリです。
BitChatの仕組み——Bluetoothのバケツリレー
BitChatはインターネットもWi-Fiも電話回線も必要としないメッセージアプリです。
制作者はTwitter(現X)の創業者であるジャック・ドーシーさん。
ではどうやって通信しているのかというと、BLE(Bluetooth Low Energy)という省電力バージョンのBluetoothを使っています。
ただ、Bluetoothって通信距離が短いですよね。
ワイヤレスイヤホンを使ったことがある方ならわかると思いますが、1〜2車両分も離れたら繋がらなくなります。
そこでBitChatが採用しているのが「バケツリレー方式」です。
たとえば電車の先頭車両にいる僕が最後尾の友人にメッセージを送りたいとき、直接のBluetooth通信では届きません。
でも、間の車両にBitChatを使っている人たちがいれば、そのスマホを中継地点として情報が少しずつ渡っていく。
最終的に最後尾の友人までメッセージが届くという仕組みです。
つまり、ユーザーが多ければ多いほどネットワークが強くなる。
イランではみんなが使っているからこそ、ある程度の距離でもやり取りができているわけです。
ウガンダなどでもかなり普及しているみたいですね。
実際に使ってみた
気になったので、実際にアプリを入れて友人と近距離でやり取りしてみました。
アプリを開くと、近くにいるユーザーが表示されます。
ユーザー名をタップするとチャット画面が開くんですが、これがプログラミングのコードエディターみたいなデザインで、個人的にはかなりかっこよくて好きでした。
メッセージを送ると、ちゃんと友人のスマホに届いていて、実は画像も送れるんですよ。
ただ、ちょっと調べてみたら、インターネットが使える状態だとインターネット経由で通信しているみたいで、あまり検証としての意味はなかったかもしれません。
それでも機内モードにすればBluetooth経由でのやり取りもちゃんとできます。
日本での活用シーンはあるのか
正直、日常的な活用シーンはすぐには浮かばないんですけど、ひとつ思いついたのがキャンプです。
僕はよく父親とキャンプに行くんですが、山奥だと完全にネットが繋がらないんですよね。
でもキャンプ中ってずっとテントにいるわけじゃなくて、洗い物に行ったり、トイレに行ったり、ちょっとメッセージを送りたい場面が結構あります。
LINEは送れないし電話も繋がらない。
そんなときにBitChatがあれば、キャンプ場内の距離でメッセージのやり取りができるかもしれない。
あとはギガを使いすぎてスマホが低速になったときとか、もしかしたら使えるシーンがあるかもしれません。
万が一の備えとして知っておく価値
現状の日本ではあまり現実味がないかもしれませんが、万が一インターネットが使えなくなるようなシチュエーションになったとき、BitChatという選択肢があることを知っておくのは悪くないと思います。
「こういうツールがある」という知識を頭の片隅に持っておくだけで、いざというときの備えになるかもしれない。
今日はそんなニュースから得た気づきについてお話ししてみました。
まとめ
- BitChatはBluetooth(BLE)を使い、インターネットなしでメッセージをやり取りできるアプリ。ユーザーのスマホをバケツリレーのように中継して通信する
- ネット遮断下のイランやウガンダで普及が進んでおり、制作者はTwitter創業者のジャック・ドーシー
- 日本ではキャンプや災害時など、ネットが使えない場面での備えとして知っておく価値がある