声を届けるために息を吸う

「声を届けなきゃ」と思うほど、喉に力が入って逆効果になることがあります。会議室やカフェで日々感じてきた課題から、一つのシンプルなコツに出会いました。話し始める前に、ひと呼吸だけ息を吸う——それだけで、声の届き方がずいぶん変わるんです。

Share
声を届けるために息を吸う

🎧 Spotify で聴く · Apple · YouTube · Amazon


声が「届く」ことが大事な場面

「声を届ける」と聞いてまず思い浮かぶのは、会議室でのプレゼン、人前でのスピーチ、騒音の多い環境での呼びかけ——そういった場面でしょうか。

普段の会話とは少し違って、距離があったり、周囲の音が多かったりする状況で、誰かに確実に声を届けなければならないシーンです。

どれだけ内容が良くても、小さい声では相手に届きません。

声が届かなければ、どんなメッセージも意味をなさないのです。

プロポーズをしていても声が届いていなければ伝わらない、という少し極端な例もありますが、それくらい「届く」かどうかは根本的なことだと思っています。

完全に聞こえなくても、聞き取りにくかったり聞き返させてしまうだけで、相手の集中が途切れてしまう。

だから、内容と同じくらい、声の届き方そのものを意識することが大切なんです。

喉で力もうとすると、声に「圧」が乗る

声を届けなきゃと思ったとき、多くの人がやりがちなのが喉に力を込めること。

「よし、届かせなきゃ」と気合を入れると、自然と喉を使って音量を上げようとしてしまいます。

でも、これをやると声に余計な圧力が乗ってしまう。

相手に威圧感を与えてしまったり、メッセージに込めるつもりのなかった「強さ」が滲み出てしまうんです。

目的は圧をかけることじゃなくて、声を届けること——なのに、喉を使って大声を出そうとすると、いつの間にかその逆のことが起きてしまいます。

マイクとスピーカーがあれば解決できる場面は多いですが、そうでない状況もたくさんあります。

だからこそ、機材に頼らずに声を届けるコツを知っておくことには価値があると思っています。

出会ったのは、驚くほどシンプルな答え

カフェや飲食店で働いていると、「威圧せずに届ける」という課題が日常的に現れます。

エスプレッソマシンのスチーム音、器具の擦れる音、お客さん同士の会話——さまざまな環境音の中で、カウンター越しに声を通さなければならない場面が多いのです。

どうすればいいかと調べているうちに、NHKのアナウンサー経験を持ち、現在は経営者など幅広い方に話し方のコーチングをされている方の本に出会いました。

その中で特に印象に残ったのが、拍子抜けするほどシンプルな一言です。

「話す前に息を吸う」

喉で力むんじゃなくて、呼吸に声を乗せる。

たったそれだけのことです。

話すとき、呼吸なんてふだん意識しませんよね。

でもちゃんと息を吸って、その息に声を乗せるようにして話すと、力まない地声でも声がスッと通りやすくなる。

そういうことみたいです。

実際に試してみて気づいたこと

実際にこの方法を試してみると、「劇的に変わる」というほどでは正直ないかもしれません。

でも体感として、確かに届きやすい感じがあります。

力んでいないのに声が通る、音がスッと出る——そんな感覚が確かにあります。

そして何より、自分が疲れにくい。

喉で大声を出し続けると体力も消耗しますし、喉も疲れて最終的には声が枯れてしまいます。

そうなると、普通の会話ですら聞き取りづらくなってしまう。

呼吸を使った話し方なら、そういったデメリットがありません。

喉が弱いと感じている方にとっては、これはかなり大きなメリットだと思います。

もう一つ、相手に圧を与えにくいという点も大きいです。

声量を上げたいのに威圧したくない、そういう場面でこそ、この方法が力を発揮します。

日常でも仕事でも、声を届けなければという場面は必ずあるはずです。

次にそういう場面が来たら、話し始める前にまず一度、ゆっくり息を吸ってみてください。

声の出方がほんの少し変わる感覚、ぜひ試してみてほしいと思います。


まとめ

  • 声を届けようとして喉に力を入れると、意図しない圧が声に乗って威圧感につながります。
  • 話す前に息を吸い、呼吸に声を乗せるだけで、力まなくても声が通りやすくなります。
  • この方法は喉の疲れを防ぎ、相手に威圧感を与えないという二つのメリットがあります。

関連エピソード